「見えてる魚は釣れない」
釣り人なら、いや釣り人じゃなくても一度は聞いたことがありそうなこのフレーズ。
本当なのでしょうか?
実際、魚にはどう見えているのでしょう?
今回は魚の目(さかなのめ、ウオノメの話じゃないよ)の話です。
魚の視力
まず、「魚の視力」で検索してみると、
う~ん…結構難しい研究結果や論文などがずら~っと出てきますね。
これをそのままコピペしても面白くないので、さかきゅう的な考えを体験をもとにお伝えしたいと思います。
その難しい文を要約すると、魚の視力は0.1~0.2程度らしいです。魚種によって違うみたいですし、おそらくは個体差もあるでしょう。
では、魚から人間は見えていないのですかね~?
見えているか見えていないかは、魚に聞いてみないとわかりません。
でも、感じていることは間違いないと僕は思います。
魚は感じている
僕は熱帯魚の飼育をしています。
新しい魚を購入して水槽に入れると、たいていの魚は、導入から数日間は水槽の数メートル前を人間が通っただけで物陰に隠れます。見えているかどうかはわかりませんが、間違いなく人間の気配を感じて警戒しています。
ところが、餌を毎日与え続けていると、今度は人間が近づけば魚も近づいてくるようになります。
魚の視力があまりよくないとはいえ、
やはり生存競争。魚といえど生き残っていくためにはボッサリとはしてられません。
僕は裸眼での視力は0.1以下程度です。魚より悪いです。
しかも魚は魚眼で広角に見ているのに対して視野も狭いです。
それでもトラックが自分に向かって突っ込んでくれば、車のナンバーを見ることはできなくても危険を感じることはできます。
おそらく魚にも同じことが言えるのではないでしょうか?
魚にとって、人はおそらく危険な気配の存在でしょう。人間の細かな顔の表情などは見えなくても、その動きなどにより間違いなく気配を感じて警戒していると思われます。
考えてみれば、
それまで気合入れて釣っていたのに、一息ついた瞬間釣れることってありますよね。
この時の動作としては、それまで立って動き回って釣っていたが、座ったり、水辺から少し離れたりで、魚の警戒心が薄れたのかもしれません。
座って静かに釣りをしているベテランさんが、立って頑張って釣っている自分より、なぜか大量に釣ってるなんてこともあります。
もしかしたらベテランだから釣っているのではなく、座っているということが肝なのかもしれません。
そういえばこんなことも…
勝浦市松部港の港内で釣りをしていた時のこと。
朝マズメは、アジが釣れ盛り、釣り場は活気に満ち溢れています。
完全に明るくなってからはアジが釣れなくなり、釣り人も僕を含め数人程度となりました。
港は静けさを取り戻し、
僕も帰ろうと思いながら、クーラーボックスに腰をおろし、コーヒーを飲みながら海を眺めていました。
すると、何かが泳いでいます。
よく見るとサヨリです。
その数は次第に増え、すぐ足元まで泳いでくるようになりましたので、トリック仕掛けを準備して数匹釣りました。
それを見た遠くのおじさんが、大声で「サヨリだサヨリだ」と言いながら近づいてきます。
そして慌ててガチャガチャと準備をしています。
途端にサヨリはいなくなり、以降は一切釣れなくなりました。
サヨリは特に警戒心が強い魚のようですが、
このような体験から、魚は絶対にこちらの気配を感じていると思います。
結論「見えてる魚は釣りづらい」
釣れないときは、一息入れ腰を下ろし静かにやってみるのも、一つの手かもですね。
座っていても、水面による屈折で魚からは見えているようですが、立っているよりはるかに警戒心は薄れるはず。
今度サヨリ釣りは座って静かにやってみよう
視力は決していいとは言えないんですね~。